品質の良い羽毛ふとんでも使っているうちに汚れたり、汗の吸収により羽毛のフワフワ感が失われてしまいます。快適な「眠り」のためには、日頃のお手入れや収納方法などを知ることは大切です。
日頃から正しくお手入れすれば、心地よい眠りを得られ、羽毛ふとんを長く使うことができます。
羽毛ふとんは吸湿性・放湿性に優れているため、なるべく乾燥した状態を保つように心掛けましょう。日々のお手入れとして効果的なのは、起きたときに敷きふとんに溜まる湿気を出すつもりで掛けふとんを1~2回持ち上げて空気を通し、ふんわりとなるようベッドメイキングしてください。
綿ふとんのように頻繁に天日に干す必要はありませんが、月に1~2回、風通しの良い場所などで表と裏をあわせて1~2時間ほど干すことをお勧めします。
ふとんを天日に干すと殺菌効果も手伝って衛生的だと考えられています。ただし、ふとんカバーを掛けたまま干すと側生地の色褪せを防いだり、ふとんにPM2.5などの有害物質の付着を防ぐ効果があるのでお勧めです。天日干し後のふとんカバーは、ふとんから外し、洗濯してからご使用ください。
「ふとんたたき」は、羽毛と側生地を傷めることがあるのでやめましょう。
ふとん乾燥機は高温の温風でふとん内部を乾燥させ、湿気を取り除くことができるので乾燥した状態を保つには効果的です。ダニや雑菌を死滅させるなどの効果も得られます。
ただし、あまり高温になりすぎないよう注意が必要です。温度調節機能のない、ふとん乾燥機の場合は乾燥袋と羽毛ふとんの間に毛布やタオルケットなどを1枚挟むと良いでしょう。機械を使う前に取扱説明書をよく読んでご使用ください。
ウォッシャブル表記のある製品は、家庭用の洗濯機で洗うことができますが。洗うときはふとん用の大きな洗濯ネットをご使用ください。洗濯する前に必ず、ふとんに付いている品質表示の絵表示を確認し、表示に従って洗濯してください。
羽毛ふとんは、通常の洗濯物に比べ、乾くまで多少の時間が掛かります。充填している羽毛が完全に乾くまでよく干してください。
羽毛ふとんは充分に乾燥させてから収納・保管してください。
保管するときは、無臭タイプの防虫剤を羽毛ふとんに挟み、木綿の風呂敷など通気性の良いものに包みます。ビニールやポリエチレンの袋など、通気性のないものに入れて保管すると羽毛の品質を損なうことがあります。
押し入れやクローゼットの上段など、なるべく湿気の少ない場所に保管してください。
羽毛ふとんの保管に圧縮袋は、お勧めできません。しかし、やむを得ず使用する場合は圧縮袋メーカーの注意書きをよく読んだうえで、次のことに注意してください。
圧縮袋に入れる前に羽毛ふとんをよく乾燥させましょう。
決して羽毛ふとんに湿気を残したまま保管しないようにしてください。
袋の中の空気は抜きすぎないよう目安は、元々の高さの4分の1程度の圧縮が理想です。長期間(6ヶ月以上)の保管は避けてください。
保管後、圧縮袋から取り出して使用する前に天日干しをしましょう。